子どもの“心のスキル”を育てる家庭版SEL。今日からできる3つの習慣

子どもたちを見ていると、
「気持ちの切り替えが苦手」「感情をうまく言葉にできない」
そんな姿に出会うことがよくあります。

私自身、学校現場で長く子どもたちと関わる中で、
学びの土台には “心のスキル” が欠かせないと感じてきました。

海外の教育現場でも同じ認識が広がっており、
教育メディア Edutopia では、研究と実践に基づき
SEL(Social and Emotional Learning:社会性・情動スキル) の重要性が繰り返し紹介されています。

SELは特別な教材ではなく、
家庭での小さな会話から始められる学びです。

この記事では、
Edutopiaの記事を参考にしながら、家庭で実践しやすいSELの3つの習慣
を紹介します。


目次

SELとは?

海外の学校でSELが重要視される理由

Edutopiaでは、SELが学力・行動・人間関係に良い影響を与えるという研究結果が紹介されています。

具体的には、SELを取り入れた子どもは:

  • 学習意欲が高まる
  • 自己理解が深まり、感情調整が上達する
  • クラスでの関わりが安定する
  • 問題行動が減少する

と言われています。

(参考:Why SEL Is Essential for Students / Edutopia)

家庭でもSELが大切な理由

Edutopiaでは、SELの根幹は 日々の対話 とされています。
家庭は子どもが最も安心できる場所だからこそ、身につくスキルも大きくなります。


家庭でできるSELの実践①

感情の名前を一緒に言語化する

Edutopia は SEL の基本として
「感情語彙(Emotional Vocabulary)を増やすこと」
を重要な第一歩として紹介しています。

家庭での最初のステップは、
子どもの気持ちに名前をつけてあげること。

例:

  • 「悲しかったね」
  • 「びっくりしたね」
  • 「不安な気持ちだった?」

感情を言葉にすることで、
子どもは「自分の気持ちが理解された」と感じ、落ち着きやすくなります。

私が教員時代、先輩から教わったことがまさにこの「感情の言語化」です。
感情を言葉にしていくと、子どもたちは自分自身で「怒り」が「悲しみ」から来ていたこと、
その「悲しみ」は相手への期待の気持ちであったことなど、客観的に気持ちを整理することができていました。


📘 参考文献(実践①)

Why SEL Is Essential for Students
https://www.edutopia.org/blog/why-sel-essential-for-students-weissberg-durlak-domitrovich-gullotta


家庭でできるSELの実践②

オープンクエスチョンで気持ちを引き出す

Edutopia のSEL実践でも紹介されているのが、
**Open-Ended Questions(開かれた質問)**です。

例:

  • 「どんな気持ちがした?」
  • 「一番うれしかったのは?」
  • 「驚いたことはあった?」

Yes/Noで終わらない質問は、
子どもの「内側から考え、言葉を選ぶ力」を育てます。

さらに Edutopia は、
Wait Time(待つ時間) を取ることも推奨しています。
答えるまで数秒待つだけで、子どもは落ち着いて自分の気持ちを探せるようになります。

Yes/Noで終わらない質問は、慣れるまで自分の答えを出すのに時間がかかるものだということを学びました。
初めは、なかなか言語化が難しく、短い文章だったり、単語の羅列だったりしていましたが、
粘り強く取り組むことで、自分の考えを臆することなく話すことができるようになったなと感じます。
数ヶ月単位で諦めずに続けていくことが大切だと感じました。


📘 参考文献(実践②)

7 Strategies to Activate Students’ SEL Skills
https://www.edutopia.org/article/sel-activating-strategies/


家庭でできるSELの実践③

「Good & New」で1日を前向きに締めくくる

Edutopia の Morning Meeting / Sharing の中で紹介されているのが、
“Good News” と “Something New” を共有する方法
これは家庭版「Good & New」としてそのまま使えます。

家庭では、寝る前や夕食時に:

  • Good:今日の良かったこと
  • New:今日の新しい挑戦・発見

を1つずつ伝え合うだけ。

例:

  • Good:友だちと協力して算数をがんばれた
  • New:初めて公園で新しい遊具に挑戦した

この習慣は、

  • 前向きな振り返り
  • 自己肯定感
  • 親子のコミュニケーション

を自然に育てます。

「今日の良かったこと発表」は、学校でも帰りの時間によくやっていましたが、
SELに関係しているということを当時は知りませんでした。
確かに、前向きな振り返りは1日の終わりをやさしく、あたたかくしてくれますね。


📘 参考文献(実践③)

Morning Meetings Create a Safe Space for Learning
https://www.edutopia.org/article/morning-meetings-create-safe-space-learning


SELの実践がもたらす変化

家庭で小さなSEL習慣を積み重ねることで、子どもの中に次のような変化が生まれます。

  • 感情を言葉で表せる
  • 調整力が育つ
  • 他者の気持ちに気づきやすくなる
  • 学びへの姿勢が前向きになる

Edutopiaでも、そして私自身が学校現場で見てきた経験でも、
この変化は共通しています。


まとめ

SELは、家庭で今すぐ取り入れられる“心の学び”。

  • 感情を言語化する
  • オープンクエスチョンを使う
  • Good & New で振り返る

この3つの小さな実践は、子どもの「心の土台」を育てる大きな力になります。

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この記事を書いた人

Maron(まろん)です。
大学時代に1年間の留学を経験し、TESOL を取得。TOEIC 935点。
その後、塾講師・オンライン塾講師・公立小学校教員・特別支援学級の非常勤など、約14年間教育に携わってきました。
海外の教育理論や実践を、日本の家庭や学校にも届け、学びの幅が広がるきっかけになればと思い発信しています。

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