子どもが“自分で決める”と学びが変わる。海外教育に学ぶ「Choice Time」のつくり方

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子どもが“自分で決める”と学びが変わる。海外教育に学ぶ「Choice Time」

「子どもが自分で決めるって、大事だよね。」
教員をしていた頃、そう感じる瞬間が何度もありました。

同じ活動でも、“自分で選んだ” という気持ちがあるだけで、
子どもたちの表情や取り組み方が大きく変わることがあります。

海外の教育では、この「選択(Choice)」を学びの中心におく実践がよく紹介されています。
今回は、Edutopia の記事で紹介されている例と、私自身の教員経験を重ねながら、**家庭や学校でできる小さな「Choice Time」**についてまとめたいと思います。


海外教育に見る 「Choice Time」 の実践

海外の教室では、“子どもがどう学ぶかを自分で選ぶ”という文化が自然と組み込まれています。

学習方法やリソースを選ぶ

Edutopia の “Giving Students Meaningful Choices” では、
「どう学ぶか」「どの教材を使うか」「誰と取り組むか」を選ぶことが、学びへのモチベーションにつながると紹介されています。

例えば、

  • 本・動画・ワークシートなどのリソースを自分で選ぶ
  • 1人/ペア/小グループのどれで学ぶか選ぶ
  • 学習ステーションの中から好きな場所を選ぶ

ただ“自由にしていいよ”と言うのではなく、
学習の目的に合わせて質の良い選択肢を用意し、子どもが意味のある選択をできるようにするという考え方が特徴です。

クラスの仕事(ジョブ)を子どもが決める例

また、低学年向けの記事 “Student Voice and Choice in the Early Elementary Grades” では、
クラスで必要な仕事(ジョブチャート)を、子どもたち自身が話し合って決める実践が紹介されていました。

「クラスがうまく回るために必要な仕事はなにかな?」と教師が問い、
子どもたちが話し合いながら必要な役割を出し合い、係一覧をつくる。

大人が決めた係より、
自分たちで考えた役割のほうが責任感を持って取り組むという点に、とても共感しました。

「選ぶ力」を支えるスキャフォールド

“Scaffolding Student Choice” では、
選択には「選び方を支えるサポート(スキャフォールド)」が必要だと言われています。

  • 選択肢は多すぎないようにする
  • 子どもが迷った時のガイドを用意する
  • 年齢に合わせた選び方の練習をする

このような小さな工夫が、子どもが安心して選べる環境につながっていきます。


私自身の教室でも感じていた「選んだ瞬間のスイッチ」

私の教室でも、小さくても子どもが選べる場面をつくるようにしていました。

たとえば、

  • ワークの取り組み方(1人/ペア/グループ)を選ぶ
  • 朝の“小さな仕事”を自分で決める
  • 授業のまとめ方を「文章」「図」「箇条書き」から選ぶ

同じ内容でも、「選んだ」というだけで、子どもたちの姿勢が変わる瞬間がよくありました。

印象に残っているのは、
いつも取り組みに時間がかかる子が「今日は図でまとめる!」と自分で決めた日は、最後まで集中して取り組んでいたこと。

“やらされている” ではなく
“自分で決めたからやる” という気持ちは、子どもの学びに大きな変化をもたらします。

Edutopia の記事を読むと、
現場で私が感じていたことと、海外で大切にされている考え方がとても重なると感じました。


家庭と学校でできる小さな Choice Time

大きな仕組みをつくる必要はありません。
毎日の中に「選べる5分」があるだけで、子どもは変わります。

家庭での「選べる5分」

  • 宿題の順番を自分で決める
  • 夜のリラックスタイムの活動を選ぶ
  • 読む本を自分で選ぶ
  • 明日の準備をどの順番でやるか決める

選択肢は少なくてOKです。
低学年なら2つ、中〜高学年なら3つくらいがちょうどいいです。

教室で取り入れられる小さな選択

  • まとめ方を選ぶ(図/文章/箇条書き)
  • 相談相手(友達 or 個人)を自分で決める
  • 活動方法を選ぶ(1人/ペア/グループ)
  • 今日の学習で“頑張りたいポイント”を自分で決める

選ぶ場面が少しあるだけで、子どもは自分の学びに主体性を持ちはじめます。

年齢に応じた支援(スキャフォールド)

低学年
→ 選択肢は2つ。選ぶ理由は軽くでOK。

中学年
→ 選ぶ前に「どっちが良さそう?」と問いかける。

高学年
→ 選んだ理由や、選んだあとの振り返りを少し言語化してみる。

このように年齢に合わせてサポートすることで、選ぶ力が自然と育っていきます。


まとめ:小さな選択が、子どもの主体性を育てる

子どもが自分で決めることは、
自立・責任感・学びへの主体性につながります。

海外の実践をそのまま真似する必要はありませんが、
家庭や学校のなかに 小さな「Choice Time」 をつくるだけで、
子どもは学びの主人公になっていきます。

私自身の教員経験からも、
“選んだ瞬間にスイッチが入る” 子どもたちをたくさん見てきました。

明日からできる「選べる5分」、
ぜひ家庭や学校でも取り入れてみてください。

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この記事を書いた人

Maron(まろん)です。
大学時代に1年間の留学を経験し、TESOL を取得。TOEIC 935点。
その後、塾講師・オンライン塾講師・公立小学校教員・特別支援学級の非常勤など、約14年間教育に携わってきました。
海外の教育理論や実践を、日本の家庭や学校にも届け、学びの幅が広がるきっかけになればと思い発信しています。

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